フィリピン人旅行者の日本行きビザ免除!は振り出しに。フィリピン中が混乱したこの1ヶ月。

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フィリピン人が日本に行く際のビザ要求が免除されるという噂が4月から5月にかけてフィリピン中を駆け巡った。この浮き足立った吉報のせいでここ一ヶ月間フィリピン人が熱狂的になったものの、5月に入りこの報道が誤報であったことが確認され、ため息をつくフィリピン人をよく目にする。

・フィリピン大手新聞社の一報でフィリピン中が熱狂

事の発端は2014年4月17日付けのフィリピン大手新聞社INQUIRERが投稿した記事だ。

INQUIRERによると直近に共同通信社が発表した「ベトナム、インドネシア、フィリピンと日本が結んだ協定によりフィリピン人が日本に渡航する際はビザ免除」という報道をうけ、自社の記事で「フィリピン人の訪日の際のビザが免除」と報道した。この記事は親日のフィリピン中を駆け巡り、あたかも春が来たかのようにフィリピン人を熱狂させた。フィリピン人にとって日本は「最もビザの要求が厳しい国」という印象があり、その要求が大幅緩和(免除)されたという報道はだれも想定していなかったものだからだ。また記事は2020年の東京オリンピックについても触れており、「2020年の東京オリンピックが決まった事により日本は観光業を強化することになった。昨年まずはタイ・マレーシアからの訪日観光客へのビザを免除したことにより、この2国からの日本への観光客は前年比61%増えた」と報道。この報道により「次はフィリピン!」と確信をもったフィリピン人は少なくなかったはずだ。ただこの記事のタイトルまたは記事全文を隅々まで読むとフィリピン人の訪日の際のビザ免除は「Still a plan」(計画中)ということで、完全な決定事項ではなかった。

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それでもこの報道に対して好感をもったフィリピン人は浮き足立ったのか、記事内容をソーシャルメディア内での専らの話題として独占した。FacebookやTwitterなどでは「日本行きビザ免除!フィリピンに春が来た!」などと大騒ぎ。ドゥマゲッティのoffice of tourismのあるオフィサーに会いに行った際は「日本がついにビザ免除したって本当?」と聞かれ、セブ在住の当社のスタッフも「オリンピック効果でフィリピン人も日本へビザ無しで行けることになったって本当?」、パラワンのコロン島のツアーガイドも「これから日本にパスポートだけでいけるんでしょ?」とフィリピン中の方々からこの件について当方にも確認がきた。

・誤記訂正とも思える第二報でフィリピン中がため息で肩を落とす結果に

そんな中発表された2014年5月5日付けの記事を見たフィリピン人はがっかり。記事の内容は4月に発表された記事の誤解を解くためのもので「Visa-free entry to Japan for Filipinos still being reviewed」「フィリピン人の渡日のビザ免除は依然検討中」というタイトルで発信された。そして、フィリピン人が日本へ旅行するためのビザは今後も必要であることを明記している。歓喜の渦にあったフィリピン人たちはこの報道にため息。「やっぱり日本は厳しい」と肩を落とす人も多かった。

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・それでも渡日のビザ免除への希望はある

この5月の記事に出てくるPhilippine Japan Parliament Associationの議長ドリロン氏によると、それでもフィリピン人の日本行きのビザ免除措置はまだ実現の可能性があると言及しています。

“The Japanese government is in the process of carefully studying proposals to grant visa-free entry of Filipinos into Japan”

”日本政府はフィリピン人のビザ無しでの日本入国の提案に対して慎重に議論をしている段階にある”

フィリピン人旅行者には一旦は悲しいお知らせになってしまったが、フィリピン人への日本ビザ無し入国に対して両政府が調整をしているという前進はいままでにはなかった姿勢で、経済成長著しいフィリピンに門戸を開放することは日本にとっても経済効果が期待できると日本政府は考えている。特にフィリピンはリーマンショック時でさえアジアで唯一プラス成長した国で、2012年にシティバンクがフィリピンの中間層が人口の5%(500万人)に達したと報道しているくらい、フィリピンの一部の階級の所得が確実に上昇して来ている。日本政府としてもこの中間層を取り込むために国内の観光業を活性化させて、フィリピンからの旅行者を増やしたい算段がある。

・フィリピン人の介護士はまだ日本で働けるチャンスがある

一方でフィリピン人でも専門職の方であれば、日本で働けるチャンスはまだまだある。INQUIRERによると、先述のPJPA議長ドリロン氏が、介護現場で働くことができるケアギバー(介護士)には日本行きのチャンスがありそうだと発言していると報道している。

”both sides were also able to discuss immigration policies for Filipino caregivers to Japan which has a large ageing population.
“There are certain processes that must be followed, it is continuously being reviewed and Japan has recognized the outstanding skill of our caregivers.””

”日本フィリピン両政府で日本の高齢化に対応すべく移民政策の一つとしてフィリピン人介護士のを受け入れる協議を行う事ができた。依然一定のプロセスを経る必要があるものの、検討はつづいており、日本としてもフィリピン人の介護士の優れた才能を認めてくれている”(ドリトン氏)

日本は2013年時点で、今後10年間の間に60万人の介護士が不足する事が社会問題として挙げられており、日本国内で介護士が育たない場合は諸外国から介護士を受け入れざるを得ない現実があります。優しく親日で英語も話せる優秀なフィリピン人が日本で活躍するのも遠い未来の話ではないかもしれません。

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